1.2019年ではなく2017年。ロサンゼルスではなく築地
映画ブレードランナーでハリソン・フォードが、雨の中、屋台でうどんを食べるシーンが忘れられません。2019年の11月の設定でした。ちょっと暗くて薄汚れていて、人々が行きかう雑踏。少し猥雑な街は、なぜかぞくそくするような魅力があります。
2017年11月の築地市場の食堂も負けず劣らずです。ぎっしりの外国人観光客の行列。朝5時から午後1時までの営業。時間的なニッチビジネスということで来ましたが、それどころではありません(^_^)。
2.もはやテーマパークだ!
寿司屋さんばかりが目につきます。ランチのお寿司が4,000円です。いい値段ですね。でもお店は古く、薄汚れています。道路も建物も美しいとは言えません。衛生管理については尽くされていると思いますが、失礼ながら見た目は衛生的な印象がありません。
「でもこれがいいんだ。もはやテーマパークだ!」と同僚が叫んでいます(^_^)。
言われてみると、そう考えたほうが腑に落ちます。このテーマパークは、TDLやUSJのように人工的には作れません。どんなにお金を積んでも、この「汚し」のデザインは再現できないものです。だから魅力なんでしょうね。となると、まだ東京にはいくつかありましたね。
3.新宿の思い出横丁
思い出横丁、昔はそんなステキな名前じゃなかったと思います。確かション○○横丁だったと思います(^_^)。こちらも今、外国人のお客さまに超人気です。とても美しいとは言えない街並みですが、人工的に再現できないテーマパークと考えれば観光客が集まるのも納得できます。
日本なので犯罪被害はないでしょうし、衛生面でも安全性は一応担保されています。であれば、ちょっと汚れた街並みも旅行者には非日常の体験として、旅のいい思い出になりますね。(お、ここで思い出がでてきた!)
4.カテゴリーナンバーワンの価値
人工的に作れないテーマパークである以上、競合はありません。前述のブログ、月島のもんじゃ焼きと同じように地理的なニッチビジネスのカテゴリーとしての価値があります。ひとつひとつのお店の人気がここまで観光客を引きよせているわけではないと思います。テーマパークとして、すなわち地域としての魅力でお客さまが来ています。
ナンバーワンであるならば、4,000円の寿司ランチのように少し高い商品も販売できます。むしろ、1万円に寿司ランチでも販売できると思います。地域としてのテーマパーク的な価値に気が付き、小さな飲食店が連携するかどうかがポイントだと思います。
今はおそらく、築地市場の「せり」のように、あうんの呼吸で連携しているのかもしれませんね(^_^)。