The marketing for niche restaurants

健康ニッチ飲食店構想:まだお店がないのに!「脳活レストラン」のプロモーションはこれだ

 脳活レストランは脳を健康にするためのレストランです。今のところ、どこにもないようです。しかし、これから大人気になるはずです。そこで当企画室では一足早くプロモーションプランを考えました。「急いては事を仕損じる」よりも「先んずれば人を制す」です。

●なんでも「活」の時代。さらに脳にも「活」

 婚活、腸活、終活、推し活。「活」がつくとなんだかやる気になります。人間は案外カンタンかもしれません。
  
 脳活もありますね。身体だけでなく脳の健康も大切です。特に年齢が上がると気にされる方が多いようです。怖いのは認知症です。厚生労働省によると65歳以上の認知症の人は約600万人、2025年には高齢者の5人にひとりが認知症になると予測されています*。大問題です。気になるはずです。
   
 脳活には漢字ドリルやパズルが人気です。しかしこれで認知症にならないのかというと、そうでもないようです。認知症の要因は肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病が大きくかかわるからです。生活習慣病によって脳の血管がダメージを受けます。これが認知症への引き金になっているようです。

●不健康な人は「逮捕される」時代になる?

 国民医療費は2019年度に44兆円を突破しています。しかも毎年のように増えています。病院などへの支払いは個人ではおよそ2割から3割。残りは健康保険制度を支える国や自治体、そして勤務している会社などが支払っています。
    
 「金がかかって、本当に仕方ない。健康でいてくれないと困る」。そろそろ財務省や厚生労働省も怒り心頭のはずです。以前にもお話しました。「不健康な奴らをひっつかまえて、牢屋にぶち込んで、くさいめし食わせて、健康にしてやる」と思いはじめているかもしれません。
   
 以前、IT企業の社長さんが法律違反で実刑になり、収監されてすっかりスマートになって出てきたことがありましたね。効果がありそうです。乱れた食生活で健康診断の数値が良くない方、逮捕される日がくるかもしれません。
    
 つまり脳の健康のためにも、日ごろの食習慣が大切ということです。外で食べる食事もです。ところが、これについて考えている飲食店がほとんどありません。

国民医療費推移
●外食産業は健康に無関心。どうして「健康飲食店」がないのか

 前からお話ししていますが、これからは「健康飲食店」の時代になるはずです。
    
 外食産業は健康に興味がなさすぎです。マーケティングが不足しています。一方、食品産業は健康に熱心です。たとえばスーパーにある食品。「カロリーゼロ!」「食物繊維」「塩分カット」のような表示ばかりです。みんな健康一本ヤリです。2015年からはじまった機能性表示食品も、ものすごい勢いで商品が出ています。
    
 いわゆる健康食品と機能性表示食品など国が認めた保険機能食品。ふたつをあわせた市場規模は約2.4兆円です。約22兆円と言われる加工食品市場で大きなウェイトを占めています。特に生活習慣病予防を訴求する食品が増えています。多くの人がこれを気にしているからです。
   
 ところが約25兆円市場の外食産業市場では、この健康カテゴリーがまったくといっていいほどありません。市場規模のデータさえありません。健康食品があんなにたくさんあるのに「健康飲食店」は世の中に存在しないのです。
    
 飲食店さんは炭水化物と脂肪の多いカレー、ラーメン、焼き肉、ハンバーガーが得意です。さらに「食べ放題」「飲み放題」「大盛無料」も大好きです。キャッチフレーズは「おいしさとボリュームがドカーン!」。やはりマーケティングが不足しています。
    
 マクドナルドのような外食専門の企業が出てきてまだ50年です。食品産業などの大企業から比べると人材、ノウハウが不足しているので仕方がないのかもしれません。しかし、そろそろ考えてもいい時代です。

H・Bフーズと生活習慣病予防食品の市場推移
●脳活レストランのメニューは「サバ塩焼き定食」か

 脳の健康にいいのはEPAやDHC。青魚ですね。となるとメインメニューはサバや近ごろお高いサンマの焼き魚定食でしょうか。もっとたくさんありそうです。
   
 根拠について明示できませんが、最近では脳によさそうな食材がいろいろ話題になっています。
     
 トマトソースたっぷりのパスタやスープはどうでしょうか。トマトのカロテノイドは抗酸化物質。脳を活性酸素から守るようです。いっしょにタマネギたっぷりの野菜炒めはどうでしょうか。タマネギのポリフェノールは脳の血流を促進するようです。
   
 意外なところでカレーもよさそうです。カレーのスパイスとして使われるターメリックには脳を守る成分が含まれているようです。スパイスをよく食べるインド人はアルツハイマーの発症率が低いというデータもあるようです。

●脳活のプロモーションでお客さまを集める

 さて、どうやって「脳活レストラン」にお客さまを呼ぶかです。気が早いかもしれませんが、アイデアをいくつかご紹介します。
   
(1)「アマニオイルのトッピングサービス」
 「オメガ3脂肪酸で健康脳をつくろう。毎日4グラムのアマニオイル、またはエゴマオイルのトッピングサービス」。脳が働くためにはオメガ3脂肪酸の摂取が必要です。脳活のための中心栄養素でもあります。「毎日続けるのがポイント」。お客さまがリピート来店してくれるはずです。
   
(2)「毎日、脳活ドリルプレゼント」
 「ご来店の方には毎日1枚、脳活ドリルを進呈」です。脳活といえば、漢字ドリルやさまざまなパズルが人気です。毎日、脳活ランチを食べながら脳活ドリルもでるお店です。これなら毎日のドリルを楽しみにするお客さまが増えそうです。毎日、脳活ドリルをつくるお店のスタッフの脳活もできちゃいますね。
  
(3)「年代別、懐かしい雑誌あります」
 過去を思い出すことは脳の活性化に効果的です。認知症の高齢者の療法として、過去を思い出す回想法というものもあります。
  
 たとえば1960年代からの古い雑誌をストック。お客さまに読んでいただけるようにします。「あのころはブイブイ言わせたもんだなぁ」。カフェイン効果で脳にもよいコーヒーを飲みながら、懐かしい時間を過ごすのもいいですね。

(4)「健康計測ツールあります」
 健康度をチェックする器具がたくさんあります。血圧、体脂肪、血管年齢などの計測機器です。スポーツジムやドラッグストアにもありますね。計測機器の会社タニタが運営するタニタ食堂にも立派な体組成計がありました。
  
 「今日の血圧は…」「今日の体脂肪率は…」。健康データは一度チェックすると、またつぎにもチェックしたくなります。リピートするお客さまになっていただけそうです。
  
 

 脳活レストランのためのプロモーション、ざっと考えてもたくさん出てきます。健康のためには毎日続けることが大切なので、飲食店ビジネスにとって重要な固定客、リピーター客になっていただけそうです。
 
 「脳活レストラン」。ニッチな飲食店ビジネスとして、これから「必ず来る」と信じています。

<参考文献>
*厚生労働省Webサイト 「みんなのメンタルヘルス」 > こころの病気を知る > 認知症
川口美喜子『認知症を予防する食事』亜紀書房 2020
アダムス・メディア『脳にいいことベスト211』文響社 2021

2022年11月4日掲載 2024年6月7日改稿

健康ニッチ飲食店構想の概論:健康食品があるのに「健康飲食店」がない

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