マーケティングに文句があります。「大きなものにだけでなく、小さなものにも役立つマーケティングになってくれ」。
    
 アメリカの諺には「音を立てる車輪は油を差してもらえる」というのがあるそうです。だまっていてはわからない。文句があるならしっかりと言え。そうすれば応えてもらえるということです。なのでひとこと苦言です。
  
 マーケティングのはじまりはアメリカです。大量に生産される洗剤、清涼飲料水、クルマなどをどうしたら効率よく売れるかを考えたのです。
  
 マーケティングの神さま、P・コトラーによると、マーケティングでは調査や分析を経て4P(製品・流通・価格・プロモーション)という戦略を行うことになります。4P戦略とは製品について考え、どこで売るかを決め、価格をつけ、どのようにプロモーションするかということです。
    
 それは広い意味での広告に集約されます。知ってもらって買ってもらう。これがマーケティングの本質です。結果、テレビやネットでは、なにかの広告が毎日ナイアガラの滝のように轟音をたてて流れ出ています。
   
 一方で疑問に思う人もいるはずです。マーケティングは本当に人のために役にたっているのかです。「いやいや、新商品の情報よかったでしょ」「おトクなセールの情報でいい買い物ができたでしょ」。本当にいいことなのでしょうか。マーケティングはだれかを幸せにしたのでしょうか。
   
 優秀な人材と多くの時間と知識がマーケティングのために使われています。大学ではマーケティング学科さえあります。毎年、広告の費用として6兆円以上が使われています*1。どのくらいとは示せませんが、その多くは大企業が使っています。
    
 日本の企業の0.3%だけが大企業です。残りの99.7%は中小企業です*2。つまり、この0.3%のためにだけマーケティングはチカラをそそいでいるように見えます。
    
 小さなところにマーケティングはやってきません。飲食店のマーケティングの仕事をしていますが、こんなところにマーケティングの天使はやってきません。予算のないところでマーケティングは実力を発揮しようとはしません。「そこには金の臭いがしないからさ」と。
   
 2022年の9月、オリンピック組織委員会のマーケティング局はまさしく渦中にあります。話はすべて金ばかりです。もともとマーケティングとは金だったのかとも思いたくなります。
 
 世の中には医学、法学、芸術などの学問があります。マーケティングもそのひとつとして、あらゆる人のために役立ってほしいものです。特に小さいもののためにも働いてほしいと思います。
     
 ということで、マーケティングにクレーム。「カタカタ、キーキー、ギー!ギー!」。

*1 2021年は6兆7,998億円 株式会社電通 2022年2月24日ニュースリリースより
*2 独立行政法人中小企業基盤機構Webサイトより