飯田橋駅から5分のおしゃれなレストラン「ラ・カンティーナ・カンチェーミ」さん。
女性もいっぱい。イタリア人らしい人も来ていて、名物のピッツアパンを「オカワリクダサイ」なんて言ってます。ここはお店以外にも、複数のデパ地下で高級オリーブオイルショップを持ち、さらにネットショップもあります。ビジネスとしてスキがないですね。

 このお店ではカテゴリーを「オリーブオイルダイニング」としています。食べログなどの口コミではイタリアンとしているお客さまが多いのですが、お店の案内には一貫して、かつ断固として「オリーブオイルダイニング」としています。ここが素晴らしいところです。

オリーブオイルダイニング、ラ・カンティーナ・カンチェーミ

 家庭用食材でもグングン成長中のオリーブオイル。古いデータですが輸入金額は2013年で約268億円、2009年と比較して168%の成長です。大きな変化の少ない食品市場としては劇的な変化です。

オリーブオイル輸入量
オリーブオイルの輸入量は増加中

 一方イタリアンを見てみると日本の西洋料理の中では、最も市場が大きく、3,300億円市場で成長中、牛丼市場とほぼ同じ市場規模です。この項目、以前のブログ「日本ナンバーワンレストラン発見」でクロアチア料理のところでも書きました。ところが、もう少し詳しく見てみると、成長しているのはパスタやピザなどカジュアルなイタリアン。本格イタリアン、実は減少傾向です。消費の2極化の影響でしょうか。

イタリアン市場規模推移
イタリアン市場は成長中
高級イタリアン市場
高級イタリアン市場は低下傾向

 というわけで、本格イタリアンにこだわっていると大変なことになりそうです。今、成長しているオリーブオイルの人気に着目して、新しいカテゴリーとして「オリーブオイルダイニング」市場を作り出したというのは慧眼だと思います。しかもリアルの店舗だけでなくネットでの販売も進めています。

 イタリアンという大規模市場の淵(ふち)に新しいカテゴリーを作る。リアルとネットでハイブリッド化して販売。飲食のニッチビジネスの作り方としてはお手本ではないかと思いました。

 ちなみに、ランチはピッツァパンのおかわり自由(焼きたて)。オリーブオイルをつけると一層おいしいです。この日は糖質制限禁止条項、完全崩壊(^_^)。